全ての生き物のQOL向上を目指す☆保護犬シェルターOne For Rights代表・ドッグトレーナー ~ フロントランナー劇場 小松和香子さん 

地域のプロフェッショナルのお話を聞くことで、自分の将来のイメージを広げる一ツ星の社会人講座「フロントランナー劇場」。業界で活躍されている方のリアルなお話は具体的な進路決定に繋がる貴重な経験です。

今回は希望の声が多かったペットや動物関係の業界。人気のある業界だからこそ、一ツ星生に正しい情報を知ってもらうにはどういうアプローチが適切なのか、一ツ星職員は長らく模索していました。

そんな時にご縁をいただいたのが小松和香子さんでした。小松さんは保護犬シェルターOne For Rights代表でありドッグトレーナーをされております。

公式インスタグラム 𝑶𝒏𝒆 𝑭𝒐𝒓 𝑹𝒊𝒈𝒉𝒕𝒔 𝑲𝒂𝒎𝒂𝒌𝒖𝒓𝒂(@oneforrights_shelter) • Instagram写真と動画

小松さんはこれまで「かわいい」だけではすまないペット業界のリアルを多く見てこられました。

今回は、そのようなご経験をベースにこれから私たちは動物とどう関わっていくのが良いのかという気づきの機会をくださいました。

最初に小松さんが一ツ星生に話してくださったことは、「情報は自分で取っていく」という意識についてでした。情報が溢れている時代だからこそ、自分で何が正しいのかを調べて自分で選んでほしい、嘘偽りのない小松さんの言葉が響きます。

今回、小松さんが講演のテーマと考えてくださったことは、「全ての生き物のQOL向上を考える」ということ。QOLとは Quality of Life「生活の質」の意味です。

ドッグトレーナーとして、そして保護犬シェルター代表としての活動のご紹介から始まり、犬だけでなくこの世に生きる動物たちが人間の「豊かな暮らし」を維持するためにどれだけ犠牲になっているかということを教えてくださいました。

内容は少し重く、難しい課題もありましたが、小松さんのお気遣いや優しく温かい語りに支えられ、私たち人間が「豊かに」生きていることについて疑問を持ち、「正しさ」について考えるきっかけとなりました。

殺処分0の歪み、QOL、パタリーケージ飼育(詳しくは こちら)、乳牛の一生、認知的不調和…。苦しいリアルに息が詰まることもありました。

でも、小松さんの伝えたいことは、「自分の権利を大事にしたいのであれば、他人の権利も大事にしてあげる」「みんなが大事にしたいものがある。自分と違う考えを認めてあげる」ことの大切さ。他人の苦しみに目を背けていては、自分も幸せにはなれません。

難しいテーマでしたが、講演後の生徒の感想文には「驚くことがたくさんだったか知ることができて良かった」「今の生活には感謝しないといけない」といった前向きなコメントがたくさんでした。

特に、動物関係の職種を目指している生徒たちが「この業界に進むなら知っておくべきことだと思った」「自分ができることを考えてやっていきたい」と自分の進路について具体的なイメージを持てたようでした。

終了後には、多くの生徒が小松さんに直接感謝の言葉や質問を届けに集まりました。小松さんはどの生徒にも誠実にお答えくださりました。

他ではなかなか聞くことのできない貴重なお話をしてくださり、自分で考える機会をくださった小松さんに心より感謝申し上げます!